2023年に行われた(ダイレクト)リマッチ、結果は変わった?
世界タイトルマッチでは試合が組まれたときに再戦条項が組み込まれていることがあり、それを行使することによってダイレクトリマッチが実現します。
また、1戦目が両者にとって不本意な結果となった場合(引き分けや無効試合)にプロモーターや協会がリマッチを働きかけることもあります。
今回は、2023年に行われたダイレクトリマッチを紹介していきたいと思います。
リー・ウッドvsマウリシオ・ララ
1戦目(2月18日):王者…ウッド 挑戦者…ララ 結果…ララの8RTKO勝利
2戦目(5月27日):王者→剥奪:ララ 挑戦者…ウッド 結果…ウッドの12R判定勝利
1戦目は挑戦者のララがWBA王者のウッドに勝利し王者交代。
ウッドが再戦条項を行使したため、約3か月後に立場の入れ替わった状態でダイレクトリマッチが組まれました。
しかし、2戦目では王者のララが体重を作れず王座剝奪。
試合は挑戦者のウッドが勝利したため王座を取り戻した形となりました。
張志磊vsジョー・ジョイス
懸けられた王座:WBOヘビー級暫定王座
1戦目(4月16日):王者…ジョイス 挑戦者…張 結果…張のTKO勝利
2戦目(9月23日):王者…張 挑戦者…ジョイス 結果…張のTKO勝利
1戦目はジョイスの初防衛戦として行われ、戦前の予想も王者ジョイス有利の意見が大半でした。
しかし、試合は挑戦者の張が終始主導権を握り、ドクターストップ勝ち。
アジア人初のヘビー級世界王座獲得の快挙を成し遂げました。
ジョイスが再戦条項を行使し、ダイレクトリマッチが行われましたが張が前回を上回る圧倒を見せ返り討ちにしました。
井岡一翔vsジョシュア・フランコ
懸けられた王座:WBA/WBOスーパーフライ級王座→WBAスーパーフライ級王座
1戦目(昨年12月31日):WBA王者…フランコ WBO王者…井岡 結果…引き分け
2戦目(6月24日):王者→剝奪…フランコ 挑戦者…井岡 結果…井岡の判定勝利
この両者は少し特殊なダイレクトリマッチで、1戦目は統一戦として行われ結果は引き分け。
その後、井岡がWBO王座を返上し、WBA王者フランコの挑戦者として再戦が組まれました。
しかし2戦目ではフランコが体重超過を犯して王座剥奪。
不穏な空気が漂う中での試合でしたが、結果は井岡の判定勝利でWBA王者に輝きました。
リマッチ1:重岡銀次朗vsダニエル・バラダレス
懸けられた王座:IBFミニマム級王座
1戦目(1月6日):王者…バラダレス 挑戦者…重岡 結果…無効試合
2戦目(10月7日):王者…バラダレス 暫定王者…重岡 結果…重岡のTKO勝利
IBFミニマム級タイトルマッチとして行われた1戦目では、偶然のバッティングにより無効試合となってしまったため、元々はダイレクトリマッチが行われる運びとなっていましたが、王者バラダレスのけがの影響により実現せず。
重岡はその間に暫定王座を獲得し、その後改めて団体内統一戦としてリマッチが組まれました。
結果は重岡のTKO勝利で、正規王座交代という形になりました。
上記の経緯もあり、ダイレクトリマッチとはなりませんでしたが、今年中にリマッチが実現したこともあり紹介させていただきました。
リマッチ2:パンヤ・プラダブスリvs田中教仁
懸けられた王座:WBCミニマム級王座
1戦目(昨年6月28日):王者…パンヤ 挑戦者:田中 結果…パンヤの判定勝利
2戦目(6月28日):王者:パンヤ 挑戦者:田中 結果…パンヤのTKO勝利
実際は、1戦目と2戦目の間にパンヤvs重岡優大が組まれていましたが、パンヤの体調不良によりこの試合が中止に。
その数か月後にパンヤは田中との防衛戦を行いました。
結果的に両者とも間に試合を挟まず、ダイレクトリマッチのような形になったため紹介させていただきました。
試合は、2戦とも王者パンヤが勝利しました。
まとめ
今年行われたリマッチを5戦紹介しましたが、すべて異なる結果になった点が面白いと思いました。
王者の奪い返し(ウッドvsララ)、王者を奪って返り討ち(張vsジョイス)、王者の盤石さを見せる(パンヤvs田中)。
また、ノーコンテストによる再戦(重岡vsバラダレス)や引き分けからの再戦(井岡vsフランコ)と多種多様なリマッチがあって興味深かったです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。